お米作り

環境こだわりの滋賀県

滋賀県の一番の特徴と言えば日本一をほこる琵琶湖です。湖を含めた流域には多くの固有種が生息し、京阪神地域の水瓶としても大変重要な役割を担っています。県ではその水質や自然環境を守るために「環境こだわり農産物制度」を奨励しています。慣行農法(一般的な農法)でも滋賀県は他所と比べて減農薬・減化学肥料の基準がありますが、環境こだわり農産物についてはさらに細かな基準を設けて環境に配慮した農業を推奨しています。私たちもそれらにならったお米作りをしています。

環境こだわりの滋賀県

環境こだわり農産物(米作の例)

■ 化学肥料の使用を半分以下に、成分をのべ7成分以下にする

農薬の使用量を滋賀県基準の半分以下にします。育苗から収穫までの全期間が対象になります。のべ成分については、使用した農薬に含まれる成分すべてを数え、複数回使用した場合はその都度カウントします。

■ 化学肥料の使用を半分以下に、4kg/10a以下にする。

化学肥料に含まれる窒素の使用量を制限します。滋賀県基準の半分以下、窒素成分量10aあたり4kgが上限となります。有機肥料についても、含まれる化学成分をカウントします。

■ 周辺環境に配慮した農業を行う。

「水田からの濁水の流出防止」「周辺環境に配慮した農薬の使用」の2つを必須にして、さらに以下項目から2技術を必須に加えた栽培方法が求められます。
・水田ハローによる代かき ・施肥田植機による局所施肥 ・緩効性肥料の施用 ・温湯消毒の実施 ・水田を活用した生物環境の保全 ・生ゴミなど地域資源の有効利用(抜粋で掲載)

■ どのように栽培されたかを記録する。

農地に看板を立てて、どのように栽培しているか公表しています。また、作業工程や使用した農薬肥料を記録しています。

お米作りの一年

ぐっど・はーべすとのある横山地区は、琵琶湖に注ぐ一級河川の日野川と、そこに流れ込む佐久良川との合流地点に位置します。そのため昔から粘土質の土壌で稲作に適しており、近江米の産地として大変食味に優れた地域です。その稲作の様子を春から冬までまとめました。

トラクターで耕して田植の準備
3月末、春の仕事は土作りから始まります。しっかりと耕して田植えの時期に備えます。
農薬を使わない種子の温湯消毒
カビや細菌を防ぐため種子の温湯消毒を行います。農薬を使わずに消毒できます。
苗床づくり
苗床づくりです。流れ作業で苗床のパレットが次々を仕上がってきます。
育苗ハウス内
ハウス内で苗は生長します。この時期、水と温度管理には大変気を遣います。
田植え
5月に入り温かくなってくると田植えが始まります。早稲の品種から植え付けが進みます。
田んぼの管理作業
稲が育つまでは雑草駆除や田んぼの管理、麦や大豆など他の仕事も沢山あります。
稲刈りと稲わらの収穫
8月下旬から稲刈りが始まります。畜産業者さんに渡す稲わらも一緒に梱包します。
収穫後の乾燥と籾摺り
収穫したら順次乾燥機に入れて籾摺りまで行います。稲作は秋と共に終了です。
雪に隠れた冬の田んぼ
雪に隠れた冬の田んぼです。また次の春までしばしの休息をとります。


品種紹介

ぐっど・はーべすとで作付けしているお米の品種を紹介します。私たち自身が家庭で主食にしているお米から契約栽培の酒米なども含め、収穫時期の異なる複数の品種を育てています。

稲の成長過程

みずかがみ
コシヒカリやひとめぼれの性質を受け継いだ滋賀県特産のお米です。炊きあがりは白く光沢があり、ほどよい粘りとまろやかな甘みがあります。2013年から県内全域で作付けを開始した期待の新人です。
キヌヒカリ
組合員家庭での主食米として好評で、ぐっど・はーべすとの全作付けの約20%を占めています。手ごろな価格で味もよろしいです。刈り取り時期が短いため品質確保には大変気をつかいます。
コシヒカリ
良質、極良食味、日本の代表品種です。光沢に優れて弾力があり、ふっくら艶やかなご飯に炊き上がります。多くの品種が生み出される現在でも、日本の全作付けの35%を占める人気のお米です。
レーク65
ヒノヒカリとキヌヒカリから生まれた滋賀県の品種です。高温耐性があるので品質の劣化が少なく、粘りの強い良食味米です。短径で倒れにくく収量が安定しているため、契約品種として栽培しています。
日本晴
日本で昔から作付けされており、安定した収量があるので定評があります。粘りが弱くほどよい硬さのため、寿司米として最もよく使われています。収穫から期間をおいても食味が落ちないのも特徴です。
滋賀羽二重もち
お正月の飾りもちから赤飯など、祭事に使われる日本で最高級のもち米です。和菓子にも多く使われご好評いただいています。さらにそのワラは長くて粘りがあるため、神社のしめ縄などに重宝されます。
山田錦
組合設立当時より酒造会社の喜多酒造さんとの契約栽培で作付けしています。吟醸酒の原料米として最も有名な品種です。近年の日本酒ブームにより、全国的に生産量増加が求められています。
吟吹雪
こちらも喜多酒造さんとの契約品種です。酒米として大切な心白粒の発現が極めて高く、酒造適正としても山田錦に引けを取らないとされています。滋賀県の奨励品種として認知されています。